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住宅ローンの借り換えで蓄電池&太陽光を買おう!
円安やウクライナ情勢、急激な経済回復などで電気料金が値上がりしています。いくら節電を心がけていても限界がありますし、特に夏はエアコンの使用を極力抑えたくても熱中症の危険もあります。
こうした状況の中、太陽光発電システムや蓄電池などの導入を検討している人も多いでしょう。しかし電気料金を下げることは分かっていても、導入するための費用をどう捻出するべきかと悩んでいるかも知れません。そこでおすすめしたいのが住宅ローンの借り換えです。金利の安い住宅ローンに借り換えることで、太陽光発電システムや蓄電池の購入ができる可能性があります。ぜひ参考にしてください。
住宅ローンの借り換えをすることによって総支払額が減少する
住宅ローンの借り換えとは、現在利用している住宅ローンに換えて、別の金融機関の住宅ローンを契約することです。現在、日本銀行では低金利政策を実施しており、住宅ローンの金利は低い状態が続いています。現在利用している住宅ローンより別の金融機関の方が金利が低い場合は総支払額が減るため、その資金をもとに太陽光発電システムや蓄電池を導入することができるのです。
三井住友銀行のホームページ内の「住宅ローン金利水準推移(借り換え)」というページには、年月ごとに金利の水準が表記されています。それによると、例えば10年超15年以内の超長期固定金利型の金利水準は2007年4月時点で2.70%です。それに対して、2022年4月の同条件であれば1.30%となっています。つまり15年間で金利が1.40%も下がっているのです。
例えば、現在借りている住宅ローンの条件が下記だったとします。
・金利…2.7%
・返済期間…30年
・融資金額…4000万円
このような条件で15年間返済した後、別の金融機関の住宅ローンに下記のような条件で借り換えたとします。
・金利…1.3%
・残りの返済期間…15年
・返済残高…2000万円
すると、借り換えた場合と借り換えなかった場合の、残高の支払いは下記のようになります。
・借り換えなかった場合…毎月の返済額:135,249円、総返済額:24,344,820円
・借り換えた場合…毎月の返済額:122,357円、総返済額:22,024,260円
つまり毎月の返済額は12,892円、年間返済額は154,704円、総支払額は2,320,560円の違いがあるのです。このように支払額が抑えられたことによって、太陽光発電システムや蓄電池を導入することができるのです。
借り換えて蓄電池と太陽光発電を導入したときのメリットと注意点
住宅ローンを借り換えて太陽光発電システムや蓄電池を導入した場合、電気料金が割安になることが第一のメリットです。また停電が発生した際にも、非常用電源が確保されているといったメリットがあります。
その一方で、注意したい点もあります。まずは住宅ローンの借り換えを行うには、諸経費が必要になることです。具体的には、下記のような費用がかかります。
・住宅ローンを一括返済する際にかかる事務手数料
・登記されている抵当権を抹消する費用
・新しく住宅ローンを借りる際の事務手数料
・金銭消費者貸借契約書(住宅ローン契約書)に貼付する印紙代
・新しく借りる金融機関に抵当権を設定する際にかかる登記費用
・新しく借りる住宅ローンの保証料
・抵当権抹消や設定の代行を委託する司法書士への報酬、など
既存の住宅ローンの残高、新しく借りる住宅ローンの金額などにもよりますが、これらの費用は合わせて10万円〜50万円前後となります。住宅ローンを借り換えることで総支払額を減らすことができますが、こうした費用が借り換え時にかかることも覚えておきましょう。
また、誰でも借り換えができるわけではなく、借り換えができないケースもあります。下記の点を確認してください。
・既存の住宅ローンを組んだ時から収入が減少している
・健康状態が良くない
・ローンの支払い中に延滞をしていた
・転職や独立をしてから3年経っていない、など
このほか、同じ金融機関で借り換えをすることは原則的にはできないことになっています。別の金融機関で住宅ローンを組むことになりますので、気をつけてください。最近は、住宅ローンの借り換えに積極的な金融機関が多く、各行のホームページで借り換えについて詳しく紹介しているページもあります。そちらも参考にしてください。
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日本の金利は世界的に見ても低くなっており、お金が借りやすい状況にあります。そのため、高い金利でローンを組んでいた場合は、借り換えをすることによって金利を抑え、総支払額を抑えることができるのです。
総支払額が減った分で太陽光発電システムや蓄電池を導入することができると、一石二鳥にも一石三鳥にもなります。導入費用が抑えられるほか、高騰が続く電気料金の支払いを減らすことができ、さらに地球にやさしい再生可能エネルギーに換えられるからです。
ただし、住宅ローンを借り換える際は、シミュレーションをしっかりと行い、太陽光発電システムや蓄電池の導入費用をまかなえるかどうか確かめてからにしましょう。このとき、諸経費が高額になることも予想されるので、諸経費についてもシミュレーションを行います。
また金利を抑えようとして変動金利を選ぶこともありますが、今後金利が上昇する可能性もあります。その場合は、住宅ローンを借り換えた効果が小さくなりますので、慎重に検討しましょう。