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家庭用蓄電池を正しく廃棄するための基礎知識と正しい廃棄方法

2023.08.30 お役立ちコラム

家庭用蓄電池

使っている時は便利な家庭用蓄電池ですが、いずれ性能が低下し、使えなくなってしまいます。その時、どのように廃棄するのが正しいのか、長年使っている方でも意外と知らないものです。

そこで今回のコラムでは、家庭用蓄電池を廃棄するための正しい基礎知識と、主な廃棄方法について解説していきます。

 

家庭用蓄電池を廃棄するための基礎知識

家庭用蓄電池を廃棄するための基礎知識として、どのような仕組みになっており、どのように処分しなければいけないのかを把握しましょう。

 

家庭用蓄電池の仕組み

家庭用蓄電池は、プラス極とマイナス極の金属が関わり合って充放電が発生する仕組みになっています。現在の家庭用蓄電池で多く使われているのが、パソコンやスマートフォンなどと同じリチウムイオン電池です。

リチウムイオン電池は、プラス極に二酸化コバルト(CoO2)、マイナス極にリチウムイオン(Li)を使用し、電解液には炭酸エチレン(C3H4O3)が使われているのが主流です。リチウムイオンがイオン化して電子が生まれ、プラス極に流れ込むことで電力が発生するというのがリチウム電池の基本的な仕組みです。
このような特殊な素材や部材が使用されている家庭用蓄電池は、「特別管理廃棄物」に指定されています。そのため、家庭用の普通ごみはもちろん、自治体が回収する粗大ごみにも出すことができないのです。

蓄電池の詳しい仕組みについては「蓄電池とは?仕組みをわかりやすく解説」を、ぜひお読みください。

 

家庭用蓄電池は特別管理廃棄物に指定

特別管理廃棄物に指定されているリチウムイオン電池ですが、環境省のホームページ「環境再生・資源循環」では、下記のように記載されています。

『廃棄物処理法では、「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」を特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物(以下、「特別管理廃棄物」という。)として規定し、必要な処理基準を設け、通常の廃棄物よりも厳しい規制を行っています。』
※引用:環境省「環境再生・資源循環」https://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/

このような規制があるため、家庭用蓄電池(リチウムイオン電池)は自治体などで回収することはできないのです。また利用者が処分まで責任を負うことになっており、廃棄業者などに依頼して処分および廃棄することになります。万が一、利用者がそのまま廃棄してしまうと、違法行為となってしまうのです。

 

家庭用蓄電池の正しい廃棄の仕方

前項で紹介した通り、家庭用蓄電池は専門の廃棄業者に依頼して処分・廃棄してもらうのが正しい廃棄の仕方です。ただし、家庭用蓄電池はメーカーによって廃棄の流れが異なります。それは、家庭用蓄電池には再利用できる有用な資源が含まれているからです。製造メーカーでは、リサイクルや廃棄に関するシステムを構築しているケースもあり、不要になった家庭用蓄電池を回収しているのです。つまり、家庭用蓄電池を廃棄する際は、製造メーカーに問い合わせるのが最初の選択となるのです。

ただ製造メーカーによっては、リサイクルや回収を行っていないケースがあります。その場合は、家庭用蓄電池を設置した販売店に相談することが選択肢として考えられ、販売店でも対応していない場合は、特別管理廃棄物の処分ができる産業廃棄物処理業者に依頼するという流れになるのが一般的です。

つまり、下記のような流れで正しい廃棄方法を見つけることになります。

①製造メーカーに問い合わせる
②(メーカーが対応していない場合)販売店に相談する
③(メーカーも販売店も対応していない場合)廃棄業者に廃棄を依頼する

製造メーカーでも販売店でも家庭用蓄電池の回収を行わない場合、対応している廃棄業者を教えてくれるケースもあります。

 

家庭用蓄電池を廃棄する際の流れ

家庭用蓄電池を廃棄する方法を確認したところで、どのような流れで廃棄することになるのか代表的な例を見てみましょう。

①製造メーカーに連絡をする
②販売店に切り離し工事を行ってもらう
③廃棄業者に回収をしてもらう
④費用を支払う

家庭用蓄電池の製造メーカーによる回収や廃棄システムでは、製品によって廃棄費用が異なります。製造メーカーのホームページで確認するようにしましょう。

また前述したように、製造メーカーが対応していない場合は、販売店か廃棄業者に問い合わせをすることになります。家庭用蓄電池を廃棄業者に廃棄してもらう際の費用は、7万円〜15万円前後が相場になっています。回収、引き取り、運搬、解体、処分などが含まれていたり、切り離し工事は別途必要になるなど業者によって異なりますので、事前に見積もりを出してもらうのがポイントです。

 

家庭用蓄電池製造メーカーの回収・廃棄に関わる対応

この項目では、家庭用蓄電池の製造メーカーが、回収や廃棄に関してどのような対応をとっているのか紹介しましょう。中でもニチコンは独自で廃棄に関する認定を取得しており、回収や処分を自社で行っているのが特徴です。

ニチコン

ニチコンは、廃棄物処理が行える一般廃棄物・産業廃棄物の「広域認定」を取得しています。そのため、蓄電システムの回収・処理を自社で行っています。下記サイトに「製品・お客様情報入力フォーム」がありますので、そちらで申し込むことができます。
家庭用蓄電システム廃棄受付サイト

パナソニック

パナソニックの家庭用蓄電池が不要になった場合、蓄電システム用リサイクル受付窓口(0120-322-711)で受付しています。ただし、回収するのはリチウムイオン電池のみで、蓄電システムに接続するパワーコンディショナ、分電盤などはリサイクル対象外になっています。下記サイトで確認してください。
蓄電システム用リチウムイオン電池のリサイクル

そのほかの製造メーカーの対応

長州産業:販売・施工店、同社への問い合わせ
京セラ:販売店への問い合わせ
田淵電機:販売店への問い合わせ

廃棄を考えてメーカーを選ぶことという考え方も

家庭用蓄電池の廃棄の仕方について紹介しました。電気料金の高騰によって家庭用蓄電池への注目度は高まっていますが、利用者が廃棄するまでの責任を負うことも覚えておきましょう。

廃棄の方法は、製造メーカーによって対応の仕方が違い、流れも異なります。例えば、ニチコンでは自社で回収・廃棄を行い、パナソニックではリサイクルに関する窓口を設けていますが、そのほかのメーカーでは販売店への問い合わせを推奨しています。

家庭用蓄電池の寿命は10〜20年程度です。廃棄のことまで考えて蓄電池選びをすることも、ポイントの一つと考えられるでしょう。

蓄電池の選び方については、「蓄電池の選び方のポイント3つ!目的に適した蓄電池を選ぼう」にて詳しく解説していますので、ぜひお読みください。

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