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太陽光発電を屋根に設置する際の条件・費用について解説
太陽光パネルを屋根に設置するには、耐久性があれば基本的に問題はありません。しかし、設置環境によって発電量が異なるため、より効率よく発電させるためには屋根の方向などに関する条件があります。
そこで今回のコラムでは、太陽光パネルを屋根に設置する際の条件や費用について解説していきます。
太陽光パネルを屋根に設置する際の条件
太陽光発電は、太陽光が照射されることで発電する仕組みです。そのため設置場所をどこにするか、どう設置するかによって発電量が異なります。発電量を効率的にするための条件として、「屋根の方角」「屋根の勾配」「屋根の形状」について解説していきます。
屋根の方角
太陽光パネルは、照射される太陽光の量が多いほど発電量も増えます。そのため屋根の方角は南に向いていることが理想です。太陽は東から登って南側を通り、西に沈んでいくからです。ただし建物の位置や向き、周辺環境によって発電量は異なることもあります。
屋根の勾配
太陽光パネルを設置する場合、屋根の勾配は30度前後が理想的とされます。ただしこれは日本の標準値で、東京で設置する際の標準的な角度です。北海道では40度前後、沖縄では20度前後といったように、地域によって最適な勾配は異なります。それは、太陽が真南に来る南中高度が地域によって異なるからです。
屋根の形状
屋根にはいくつも形状があり、日本で最も多いのが中央で山形になっている切妻屋根です。この切妻屋根は面積も広く、太陽光パネルを設置するのに適していると言われます。また4つの面が合わさった寄棟屋根は4方向に向いているため、南側にパネルが取り付けられるというメリットがあります。一方、片流れ屋根は南側に向いていないと、十分な発電量が得られないというデメリットがあります。
このように屋根の形状や方角、さらに勾配などによって発電量が異なります。今回紹介した条件に基づいて、ご自宅の屋根を確認してみてください。
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各メーカーで異なる太陽光パネルの設置条件
前項では、効率よく発電するための屋根の条件について解説しました。ただし、太陽光発電システムを提供している各メーカーでは設置基準を設けており、それに準じて設置しない場合は保証対象外になります。つまり太陽光パネルを屋根に設置する際の条件は、各メーカーによって異なるのです。
下記の項目が代表的なものです。
塩害…海岸から一定以上離れていること。「海岸から300m以上離れている」など。
積雪…住宅がある地域の最大積雪量が一定数値以下であること。「200cm未満」など。
設置高さ…屋根の高さが一定の高さであること。「13m以下」など。
モジュール設置範囲…屋根の端から一定距離はモジュール設置不可という制限のこと。「200mm」など。
また屋根についての基準を設けているケースもあります。勾配では、例えば「瓦:4~10寸」「スレート:3~10寸」「金属横葺:3~10寸」といった基準や、瓦などの下地となる野地板には「12mm以上の構造用合板」などの基準があります。
このようにメーカーによって設置基準が設けられているため、これらを正しく守って太陽光パネルを設置するようにしましょう。取り付け業者の中には、「どのような屋根でも設置できます」という言葉で、営業を行っているケースもあります。説明を鵜呑みにしないことも大切です。
太陽光パネルを設置する際の費用とは
太陽光発電システムを屋根に設置する際にかかる費用は、太陽光パネルの代金以外にもいくつかあります。下記で相場を確認してください。
・架台…2万円(1kWあたり)
・パワーコンディショナー…4万円(1kWあたり)
・工事費用…6万円(1kWあたり)
太陽光パネルは太陽光発電システムの重要な部分の一つで、太陽電池モジュールやソーラーパネルなどとも呼ばれています。太陽電池を複数集めて大きなパネル状にしたもので、屋根の上に設置して太陽光をダイレクトに受けます。相場は、1kWあたり15万円前後です。
また太陽光パネルを屋根に固定する際に設置するのが架台です。高さや角度を調整して、太陽光を効率よく受けられるような仕組みになっています。
パワーコンディショナーは太陽光パネルで生み出された電気を、家庭内で使用できるように変換するための機器です。太陽光から作った電気は「直流」なのに対して、家庭内で使用できるのは「交流」だからです。これらを設置する業者の設置費用が1kWあたり6万円前後となります。
通常、家庭で太陽光発電システムを設置する場合、3kW〜6kWが標準となります。そのため、上記の費用を3〜5倍すると、81万円〜162万円が太陽光発電システムを導入する際の目安となります。
メーカーや設置業者によって異なるため、事前に確認を
太陽光発電システムを導入する場合、発電量を大きく左右するのが太陽光パネルです。屋根に設置する際は、方角や角度などによって発電量が左右されますので、設置業者に確認するようにしてください。
また太陽光発電システムを導入する際の費用の相場を紹介しました。メーカーや設置業者によって異なりますので、相場にとらわれず事前にしっかりとチェックするようにしましょう。