COLUMN
お役立ちコラム
長州産業蓄電池「E4」エラー原因と対処法
朝、いつものように太陽が差し込んでいたのに、ふと見ると蓄電池の画面に「E4」という文字。
一瞬、胸がざわつく――そんな経験をされた方も多いかもしれません。
普段は静かに働き続けてくれる長州産業の蓄電池ですが、ときどきこうして小さな“サイン”を出すことがあります。
実はこのE4エラー、ほとんどのケースで「システムが自分を守った」結果です。
焦る必要はありませんが、無視していいわけでもありません。
ここでは、取扱説明書の情報と実際の現場での傾向をもとに、人の暮らしの視点からE4エラーを読み解いてみましょう。
■ E4エラーって、どんな状態?
E4エラーは簡単に言えば、
「パワーコンディショナ(PCS)」や「蓄電池ユニット」が、
電流や通信の異常を検知したときに一時停止したサインです。
たとえるなら、車が異音を感じ取って自動的にブレーキを踏むようなもの。
危険を防ぐために一度立ち止まった、というイメージです。
実際のコードの種類は次のようになっています。
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E4-1.0:蓄電池との通信がうまくいかない
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E4-3.0:電流センサーが異常値を検出
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E4-4.0:過電流または充電中の電圧異常
どれも深刻な故障ではなく、“自己防衛のための停止”というケースが多いです。
■ 実際によくある原因
現場で見られるE4エラーの原因は、意外と身近なものです。
① 通信ケーブルの不具合
蓄電池とPCSは常にデータをやり取りしています。
そのケーブルがゆるんだり、湿気やホコリで接触が悪くなったりすると通信が途切れ、E4が表示されることがあります。
屋外設置では温度差で金属が膨張・収縮し、端子が微妙にずれることも。
② 一時的な電流の乱れ
夏場の強い日差しや雷の直後などに一瞬電流が跳ね上がると、
システムが「危ないかも」と判断して止まります。
これは誤作動ではなく、むしろ安全機能が正しく働いた証拠です。
③ 設置環境の影響
直射日光が当たる場所や、通気が悪い場所に設置されていると、
内部温度が上がりやすく、センサーが異常値を拾うことがあります。
虫やホコリの侵入が原因になることも意外に多いです。
■ E4が出たとき、まずやること
慌てず、落ち着いて順番に確認してみましょう。
1️⃣ 表示を確認
ゲートウェイや本体画面に出ているコードを記録します。
もしE1やE3など他のエラーも同時に出ている場合は、E4が引き金になっていることが多いです。
2️⃣ 電源をリセットしてみる
パワーコンディショナの主電源ブレーカーを「OFF」にして、
3〜5分待ってから再び「ON」に。
これで内部制御がリセットされ、問題が解消するケースはかなり多いです。
3️⃣ ケーブルの確認(※安全第一)
ケーブルが外れていないか、端子が緩んでいないかを目視でチェック。
ただし、自分で触るのは危険なので、明らかに異常がなければ販売店や施工業者に相談するのが確実です。
■ 放置するとどうなる?
E4エラーを放置すると、システムは安全のために止まったままになります。
すると次のような影響が出てきます。
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蓄電池が充放電できず、電気代削減効果が下がる
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太陽光の余剰電力が売電されない
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停電時にバックアップ電力が使えない
たとえ一時的な異常でも、長期間止めたままにすると
バッテリー内部のバランスが崩れ、別のエラーを誘発することもあります。
■ 再発を防ぐためにできること
1️⃣ 通風を確保する
直射日光が当たらない場所に設置し、周囲を塞がないようにします。
夏場は日よけや簡易屋根をつけるだけでも温度上昇を防げます。
2️⃣ 年に一度の点検を
販売店やメーカーによる定期点検を受けましょう。
通信ケーブルやセンサーの状態をチェックしてもらうだけで、
トラブルを未然に防げます。
3️⃣ 雷・停電のあとに注意する
落雷後や停電復帰直後は、電圧が不安定になりやすいです。
電源を入れる前に数分待ってから起動するだけでも安心です。
■ まとめ
E4エラーは、長州産業の蓄電池が“自分を守るために止まった”サインです。
壊れたというより、「少しおかしいから休ませて」と言っているような状態。
🔸 一時的な通信不良 → 再起動で解消
🔸 頻発・再現する場合 → 販売店・メーカーに連絡
🔸 再発防止 → 設置環境とメンテナンスの見直し
ちょっとした確認と早めの対応で、
あなたの蓄電池はまた静かに働き始めてくれるはずです。
※太陽光や蓄電池に関して、セットではなく単独での工事も可能でございますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。










