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長州産業蓄電池 エラーコード「A6-0.0」 が出た日

2025.11.12 お役立ちコラム

太陽光発電システムというのは、一度暮らしに馴染んでしまうと、
ほとんど“空気のような存在”になっていきます。
普段は静かに働き、こちらが見ていなくても淡々と電気を生み、
蓄え、使わせてくれる。
家のどこかで、毎日ちゃんと働いてくれているけれど、
その働きぶりを気にかけることはあまりない。

だからこそ、ある朝ふと画面をのぞいたときに
「A6-0.0」
という数字が浮かんでいると、妙に胸がざわつきます。

「A6って何だっけ?」
「0.0? どういう意味?」
普段は頼もしく見えるパワーコンディショナが、
急に遠くから手を振って呼んでいるような感覚!

そんな不意の呼びかけに立ち止まってしまうのは、
機械相手とはいえ、きっと“生活を共にしてきた縁”があるからだと思うのです。

■ A6-0.0 は、ざっくり言えば「内部異常」のサイン

取扱説明書には淡々とこう書かれています。

A6-0.0:パワーコンディショナが内部異常を検出しています。販売店に相談してください。

これだけ読むと、何かとても重大な故障が起きたようにも感じますが、
A6-0.0 が表しているのは“幅の広い異常”です。

内部のどこかに違和感がある
→ だから安全のためにいったん止めている

そのくらいに受け止めても、あながち間違いではありません。

ただ、A6系のエラーはA2系などに比べると“より内部寄り”の内容が多いので、
慎重に扱う必要があります。

■ では、A6-0.0 の裏側では何が起きているのか?

ここから先は、説明書というより“生活者目線”で書いてみます。

A6-0.0 は、ざっくり分けると次のような場面でよく出ます。

● 1)内部の基板やセンサーが正しく動けていない時

パワーコンディショナの中には、
細かい指揮者のような役割を持つ基板がいます。
その基板が、電圧や温度、周囲の機器との通信を見張り、
「これは正常」「これは危ない」
と判断し続けています。

そのどこかが一瞬でもつまずくと、
A6-0.0 が顔を出します。

例えば…

・温度センサーが予想外の値を返した
・電圧が一瞬だけ跳ねた
・内部回路の処理が追いつかなかった

こんな“小さなつまずき”でも、パワコンは自分を守るために止まります。

● 2)外気温の影響を強く受けた時

特に夏。
直射日光が長時間当たる場所に設置してあると、
パワコン内部の温度がじわじわと上昇します。

人間が「ちょっと頭がぼーっとするな」と思うように、
パワコンも「なんだか熱い、落ち着いて動けない」と感じるのです。

その結果、A6-0.0。

これはむしろ、危険を避けるための“賢さ”と言ったほうが良いかもしれません。

● 3)蓄電池やゲートウェイとの関係が乱れたとき

A6系は内部異常ではありますが、
周辺機器からの異常信号でも引き金になります。

・蓄電池が応答しない
・通信が途切れた
・数秒だけデータが噛み合わなかった

こうした“人間関係でいうところのすれ違い”が起きると、
A6-0.0 が灯ります。

コミュニケーションって、機械でも難しいんだなと感じます。

● 4)瞬間停電や雷の影響

天候が荒れた日。
「なんとなく電気が一瞬落ちた気がした」
そんな時にエラーコードが出るのもよくある話です。

パワコンは外部からの電気の揺らぎに敏感で、
ちょっとした変動でも安全のために運転を止めます。

A6-0.0 が出ると焦るけれど、
本来は“危険を避けた結果”出ていることも多いんです。

■ A6-0.0 が出たとき、どうするべきか

まず、深呼吸。
機械からのメッセージは、こちらが慌てても変わりません。

次に、次のステップを試してみてください。

✅ 1)再起動(安全な範囲で)

パワコンの主電源を切り、1〜2分待ち、再度オンにする。
これは想像以上に効果があります。

一時的な誤検知なら、この再起動で静かに消えていきます。

✅ 2)周囲を見渡す

・本体が異常に熱くないか
・通気口の前に物が置かれていないか
・最近停電がなかったか

意外と“環境”が原因ということも多い。

✅ 3)同じエラーが続くなら、迷わず相談

A6-0.0 は内部寄りのエラーなので、
頻発するなら間違いなくプロの診断が必要です。

無理に様子見をすると、
小さな不具合が“大きな故障”につながることもあります。

■ A6-0.0 を放置するとどうなるのか

結論から言えば、良いことはありません。

・発電が止まる
・蓄電池に電気が入らない
・停電時にバックアップが作動しない
・内部基板の劣化が進む

太陽光や蓄電池は“見えないところで働いている設備”なので、
異常を放置すると突然致命的な停止が来ることもあります。

A6-0.0 はその前の“小さな注意声”なのです。

■ 最後に:A6-0.0 は、怖いエラーではなく「パワコンからの相談」

エラーという言葉を聞くと、どうしても身構えてしまいます。
でも、A6-0.0 は、
パワコンが壊れたというよりむしろ
「壊れないように止まった」
というサインであることが多い。

それは、誠実な機械の行動です!!

そして、人も機械も、早めに気づいてあげることで
長く健康に働けるという点では同じ。

A6-0.0 が出た日。
少し立ち止まって、機械の声に耳を傾ける。
それだけで、設備との付き合い方が少し変わるかもしれません。


※太陽光や蓄電池に関して、セットではなく単独での工事も可能でございますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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