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長州産業蓄電池 エラーコード「A2-7.0」 が出た日。

2025.11.12 お役立ちコラム

太陽光発電システムを導入してしばらくすると、機器の存在そのものが生活の一部になっていきます。朝の光でそっと動き出し、夕暮れのころに静かに休む。

そんな穏やかなルーティンにすっかり慣れたある日、突然ディスプレイに 「A2-7.0」 の文字が光っていました。 最初の印象は「何だか硬そうなコードだな」という程度でしたが、しばらく見つめているうちに、ただ事ではない気配が漂い始めました。そのエラーの横には、こんな説明が添えられていたのです。

「パワーコンディショナが異常な状態を検出しています。販売店に相談してください。」 たったそれだけ。けれど、この一文の裏には、パワーコンディショナが必死に届けてくれた「ちょっと助けてほしい」という小さなSOSが隠れているのだと気づくまで、そう時間はかかりませんでした。

■ A2-7.0 が示すのは“幅広い異常の影”

パワーコンディショナは、太陽光や蓄電池の電気を家庭で使える形に変換する、システムの心臓のような存在です。内部では無数のセンサーと電子部品が働き、電圧、温度、通信状況などを絶えずチェックしています。 A2-7.0 は、そのどこかで「いつもと違う動き」があったときに点灯します。 ただ、その“いつもと違う”が何なのかは、このコードだけでは分かりません。 人間に例えるなら、 「何となく体調が悪い。でも具体的にどこが悪いかははっきり言えない」 そんな状態に近いのかもしれません。 だからこそ、このエラーが出たときは慎重に向き合う必要があります。

■ どんな原因が潜んでいるのか? A2-7.0 が示している可能性は、大きく分けて次のようなものです。

● 1)パワコン内部の不具合 内部の基板、変換回路、温度センサーなどが異常動作を起こした場合です。 これは専門家でも分解しないと判断できません。

● 2)周辺機器との通信乱れ 蓄電池、ゲートウェイ、PVユニットなどと常にやり取りをしているため、通信が一時的に乱れると異常として記録されることがあります。雷や瞬間停電のあとによく見られるケースです。

● 3)外部環境による負荷 夏場の高温、ほこりの侵入、湿気、虫の侵入など、長い年月の中で機器を取り巻く環境が少しずつ変わることで、思わぬエラーにつながることがあります。 ● 4)電力系統の影響 商用電力側の電圧変動や瞬断の影響で、パワコンが安全のため停止することも。 周囲の電力事情に引きずられることは意外によくあります。 これらはどれもユーザーが外から判断することは難しく、だからこそメッセージには「販売店に相談してください」と記されているのです。

■ まずやるべき “落ち着いた確認” とはいえ、いきなり業者に電話する前に、ユーザー自身ができる確認もいくつかあります。

● 1)再起動してみる 主電源スイッチを切り、数分待ってから入れ直す。 通信の乱れや一時的な誤検知なら、これで収まることがあります。 機械にとっても、ちょっとした深呼吸のようなものです。

● 2)周囲の状況チェック 本体が異常に熱くないか 通気口が物でふさがれていないか 直前に落雷や停電がなかったか こうした環境要因はエラーの引き金になりがちです。

● 3)同じエラーが何度も出るか 他のエラーには「1日に3回以上出たら相談」と書かれているものもあるため、A2-7.0 のような“幅広い異常”を示すコードが頻発するなら、より深刻です。 再起動してもすぐ戻るようなら、迷わず専門家に連絡を。

■ 放置するとどうなる?

A2-7.0 は“とりあえず止まっているだけ”のように見えて、実際は重要なサインです。 もし内部に重大な異常が起きているのに放置すれば、 太陽光発電が止まる 蓄電池に充電されない 停電時に電気が使えなくなる そのまま故障が進行する といった影響が広がる可能性があります。 特に蓄電システムの場合は、普段見えない部分で運転しているため、異常を見過ごすと後々の修理費が増えたり、バッテリー寿命を縮めてしまうこともあります。

■ 専門家に相談すると、どんなことが分かるのか?

販売店やサービス担当者が診断すると、 パワコン内部の自己診断データの確認 センサー値の異常 通信ログの確認 必要に応じたユニットごとの点検 などを行うことで、A2-7.0 の背後にある“本当の原因”を特定できます。 自分で開けて中を見ることは絶対にできないため、プロの力が必要な理由はここにあります。

■ A2-7.0 とどう向き合うべきか

A2-7.0 は、ただのエラーコードではありません。 日々黙々と働くパワーコンディショナが、小さな声で伝えてくれた“異変のサイン”です。 機械は嘘をつきません。むしろ、人間より正直です。 だからこそ、このコードが出たときは、少し立ち止まり、パワコンの声に耳を傾けるべきなのです。 まずは落ち着いて確認 再発すれば専門家に相談 放置しないこと その積み重ねが、太陽光発電システムを長く安全に使うためのいちばんの近道になります。

■ 最後に A2-7.0 が表示された瞬間は不安に感じるかもしれませんが、それはパワコンが“異常を検知できるほど健康だ”という証でもあります。 異常の放置が最悪なのは、人間も機械も同じです。 どう対処すべきか迷ったら、いつでも相談してください。


※太陽光や蓄電池に関して、セットではなく単独での工事も可能でございますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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