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長州産業蓄電池「A1-5.0」エラーについて

2025.11.07 お役立ちコラム

蓄電池を導入していると、普段は静かに働いてくれるのに、ある日ふとゲートウェイの画面に見慣れないコードが出てきて「あれ?」となることがあります。 長州産業の蓄電池も例外ではなく、たまにエラー表示が出て利用者を不安にさせることがあります。

そのなかでも A1-5.0。 問い合わせでも比較的よく話題に上がるコードなので、ここで一度しっかり整理しておこうと思います。

■ A1-5.0って何?

説明書をそのまま読むと、少し硬い言い回しで、 「特定負荷用分電盤/全負荷用分電盤-主分電盤の使用電力が、現在出力可能な量を超えています。」 と書いてあります。

要するに、 “蓄電池が今出せる電気より、家で使っている電気の方が多い” という状態です。

たとえるなら、1リットルしか注げない水差しで、2リットルのグラスに水を注ごうとしているようなものです。 そりゃああふれますよね、という話です。

■ どんなときに起きやすいのか

A1-5.0 は、突然理由もなく出るタイプのエラーではなく、状況を振り返れば「ああ、そういうことか」と腑に落ちることが多いです。

① 停電時に蓄電池だけで家を支えているとき 停電になると、蓄電池が“自立運転モード”でせっせと電気を送り続けることになりますが、これは商用電源ほど強くありません。 その状態で、 電子レンジ ケトル IH ドライヤー などを立て続けに動かすと……まあ、蓄電池としては「無理です!」と言いたくなるわけです。

② 特定負荷に電気が集中しているとき 特定負荷型を導入している家庭では、停電時に動く回線が決まっています。 そこに“たまたま”負荷が偏ると、A1-5.0 が顔を出します。 「普段この部屋使ってないのに、停電中だけ妙に使ってた」みたいな、ちょっとした状況の変化でも起きることがあります。

■ どう対処すればいい?

説明書の回答はとてもシンプルで、 「接続している機器を減らすなど、電力の使用量を減らしてください。」 実際その通りで、身も蓋もないのですが、最も正確な対処法です。 ただ、もう少し実践的にまとめると、こんな感じになります。

✅ 1. まず“大食い家電”を止める 大食いというのは、消費電力が大きい家電のことです。 特に1000W級は要注意。 電気ケトル 電子レンジ ドライヤー IHヒーター 暖房器具 これらが一つでも動いているだけで、電力バランスが一気に傾きます。

✅ 2. 家のどこで何が動いているか、一度確認する 停電時って、意外と忘れていた回路が生きていたりします。 冷凍庫が勝手に動いていたり、浴室乾燥の待機電力が乗っていたり。 「こんなのも電気食ってたの?」という気づきが出ることもあります。

✅ 3. 頻発するなら、設置側に相談 1日に何回も出るようなら、負荷配分そのものに問題があることもあり得ます。 施工時の設定ミスや、思っていたより回路が重なっていた……というケースも稀にあります。

■ 関連のエラーもある

A1 は「負荷系」のエラー群です。 A1-5.0 に似たものとして、 A1-5.1(負荷関連の別バリエーション) A1-6.1(運転停止指示による停止) などが近いところにあります。

A1-5.0 が出る時は、まとめて出ていないか軽くチェックしておくと、状況が読みやすくなります。

■ そもそも負荷超過はなぜ起きるのか?

停電中は、太陽光発電が曇りで弱っていたり、冷蔵庫のコンプレッサーが急に回りだしたり、エアコンの起動電流が大きかったりと、いろいろな“不確定要素”が重なります。 蓄電池や PCS(パワーコンディショナ)は、想像よりずっと繊細です。 太陽光の出力が上下する 急に家電が動き出す 立て続けに大電力の家電を使う こうしたことが重なれば、負荷オーバーも起きやすくなります。

■ まとめ:A1-5.0 は「蓄電池の悲鳴」

A1-5.0 をざっくりひと言でいうなら、 「ちょっと無理してるから、電気使いすぎないで!」 という蓄電池からのメッセージです。 ほとんどの場合、 家電の使い方を少し調整すれば、すぐに解消します。 それでも繰り返すようなら、 システム自体に負荷が偏っている可能性があるので、施工店・販売店への相談をおすすめします。 一度見てもらうだけでスッと改善するケースもあります。


※太陽光や蓄電池に関して、セットではなく単独での工事も可能でございますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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