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マンションで蓄電池は設置できる?注意点を解説
電気料金の高騰が続く中、蓄電池の注目度が向上しています。電気料金が安くなるだけではなく、地球にもやさしい、といったメリットがあるからです。ですがマンションで非常用電源としても蓄電池を使いたいと思っている方の中には、「マンションに蓄電池を設置できるのか」といった疑問を持っている方もいるようです。
そこで今回のコラムでは、マンションに蓄電池を設置できるのかどうか解説し、注意するポイントなども紹介していきます。
マンションの居室に蓄電池は設置できる?
太陽光発電や蓄電池システムを導入することで、電気料金が安くなるなどのメリットがあります。しかし蓄電池は一戸建て住宅に導入するのが一般的です。それは蓄電池を設置するにはスペースが必要で、配線工事なども必要になるからです。
そこでマンションの居室に蓄電池を設置できるのか疑問に持っている方もいるでしょう。結論から先に言うと、それはマンションの管理組合によって対応が異なります。重量が重い上、設置スペースがバルコニーなどに限られてしまうからです。また騒音などが問題になるケースも考えられ、管理組合ごとに判断しているようです。
しかし管理上のルールで問題がなければ、マンションの居室で利用できる蓄電池があります。次の項目から解説していきます。
マンションの居室でも使用できる蓄電池とは
マンションの居室に設置したいというニーズの高まりから、各メーカーではポータブル蓄電池やバルコニー設置向けの蓄電池をラインナップしています。具体的な製品についても紹介していきます。
ポータブル蓄電池
マンションの居室でも利用できる蓄電池の代表は、ポータブル蓄電池です。設置工事や配線工事の必要もないため置き場所が自由で、手軽に移動ができることが特徴です。そのためマンションの居室でも使用できるのです。サイズがコンパクトなのも特徴で、一般的な製品は一辺が50㎝前後となっています。そのため置き場所さえ確保できれば、いつでもどこでも使用できるのです。
一戸建て住宅に設置される家庭用蓄電池の容量は5kWh〜7kWh程度が主流で、大型のものは10kWh前後となります。それに比べると、少し劣りますが、ポータブル蓄電池でも3kWh程度の容量の製品もあり、遜色なく使用することが可能です。
代表的な製品を紹介していきます。
●ニチコン「ESS-P1S1」
幅250ミリ×高さ380ミリ×奥行き550ミリというコンパクトサイズのポータブル蓄電システムです。キャスター付きなので移動型電源としても使用でき、避難所に持ち込むこともできます。蓄電容量は2.0kWhで冷蔵庫なら34時間、液晶テレビなら17時間、石油ファンヒーターなら21時間の使用が可能です。
UPS(無停電電源装置)付きで停電時には瞬時に切り替わるため、非常時にも頼りになる蓄電池です。
●ELLY POWER「POWER YIILE 3」
「POWER YIILE 3(パワーイレ・スリー)」は、幅320ミリ×高さ514ミリ×奥行き585ミリのポータブル蓄電システムです。前面にLED表示を採用しているほか、蓄電率や電力履歴などがひと目でわかるクラウドサービスを活用しているのが特徴です。
蓄電容量は2.5kWhで、消費電力が390W程度の場合、5時間30分の連続使用が可能です。太陽光発電からの充電も可能で、一戸建てに転居した際にも活躍します。
●パナソニックリチウムイオン蓄電システムスタンドアロンタイプ「LJSF35」
パナソニック「LJSF35」は、サイズは幅625ミリ×高さ598ミリ×奥行き240ミリというコンパクトサイズながら、3.5 kWhという蓄電容量を誇るポータブル蓄電システムです。LED照明なら6時間、冷蔵庫なら24時間連続使用が可能です。震度6強レベルの地震でも転倒を防止する機能がついており、地震発生時でも使用が可能です。
直接スマートフォンの充電ができるUSBコンセントがついているのも特徴で、同社の試算ではスマホ約60台の充電が可能となっています。
ベランダ設置可能な家庭用蓄電池
一方、ベランダに設置できる家庭用蓄電池もラインナップされるようになっています。マンションの管理上問題がなければ、設置することができます。
●住友電工「パワーデポⅢ」
住友電工「パワーデポⅢ」は、コンパクトサイズの定置型家庭用蓄電池です。サイズは幅530ミリ×高さ650ミリ×奥行き300ミリで、エアコン室外機の3分の2程度の大きさです。マンションの場合はベランダに設置するのが一般的ですが、基礎工事は不要なのも特徴です。
電池容量は3.2kWhで、2台設置することも可能です。そのため一戸建てで用いる家庭用蓄電池と同様の使い方もできます。
商品ラインナップが幅広いため、目的や要望に合った製品を
マンションの居室でも使用できるような蓄電池が増えてきています。しかし性能や価格、設置方法などが異なります。そのため用途と予算を確認しながら、選ぶようにしましょう。
特に注意したいのは音の大きさです。動作音が大きい場合、住民間のトラブルになります。また室内に設置する予定であれば、重さも要確認です。そのほか、選ぶ際の注意点は下記になります。
- 音が小さいものを選ぶ
- 目的に合わせた容量のものを選ぶ
- 室内かベランダか設置場所に適したものを選ぶ
- 表示機能など必要な性能を確認する
- USBやコンセントなど出力方法を確認する
- 使用場所に適しているサイズか確認するなど
マンションの居室でも蓄電池が使用できれば、電気料金の削減や効率的な電気の使い方、災害時への備えなどが可能です。ただし注意するポイントも多いため、選ぶ際はチェックポイントを設けるなどして慎重に行いましょう。不明な点があれば、お近くの蓄電池専門店に相談してください。
蓄電池は製品によって特徴がさまざまです。消費電力量やライフスタイルに合った提案をエコそらくんではさせていただきます。太陽光発電、蓄電池、エコキュートなど省エネサービスのトータル提案で、お客様の暮らしの快適さをお届けいたします。